ブロンプトンを購入して暫く乗ってたんですが、自分も購入者あるある問題に直面しました。
そうです。快適に漕げるギアがないのです。
ということで、フロントのギアを変えてみることにしました。
ギア比の問題
いやいやアンタ、このS6Rを購入するときに試乗して重いギアも使えるゆーたやん!ってツッコミがきそうですが、そうなんです。購入した時はレンタルしてたM6Rの重い感触が残ってたので、それと比較すると全然踏みやすい!と感じてたのかもしれないと今更ながら思います。
購入して暫く乗ってると、「やっぱ内装3速目の5.6速は重いな」と感じるようになってしまいました。かといって内装2速、外装+の4速目だと軽くてしっくりこない。こんな感じです。発進時のギアに関しては不満ないんですが、巡航時に気持ちよく踏めるギアがないのが少し気になってきたんですよね。
ということで、ギア比について少し調べることにしました。
ブロンプトンの6速についてるギア比については正確な情報がありませんでしたが、ペダル1回転で進む距離については調べることができました。それによると
1速-2.64m
2速-3.25m
3速-4.14m
4速-5.09m
5速-6.49m
6速-7.98m
でした。これだとイマイチピンとこないので、別に持ってるvergeP10のギア比と比較してみることにしました。
verge P10はフロント53t、リアが11-40tのスプロケットを装着してます。比較するためにverge P10の各ギアを1回転あたりの距離に換算してみます。換算の仕方はギア比×タイヤ周長で算出できます。
例えば1速目だと
①ギア比の算出
53t ÷40=1.325
→ペダル1回転に対するタイヤの回転数になります。
②これにタイヤ周長の1.46m(35c406サイズ)をかけてやると
1.325×1.46=1.9345m
となり、ペダル1回転あたりの距離がでます。
このように各ギアを算出してブロンプトンのギアと比較してみると、、、
というふうになります。これを見るとブロンプトンの○速はverge P10だとこのくらいのギアで走ってるんだなと視覚的にギアの感じが分かりますね。
表を見る限りブロンプトンの6速は P10の1番重い11tを遥かに上回ってるのがわかります。そりゃあ確かにめちゃくちゃ重いですね。このギアの使い所ってあるの?って感じです。ネット界隈でもやはり内装3速の+については重すぎて使えない!っていう意見が多いのにも納得。
3速-については P10でいうリア11速と13速の間、ちょうど12速あたりですね。これは常用でも使えそうなギア比です。
そして本題、これを自分の使いやすいギア比にしていくわけですが、まず自分にとって使いやすいギア比はどこなのかということを知る必要があります。
今回の目的は平坦常用のギアを気持ちよく回すことにあります。そこで、持っているクロスバイク、ミニベロ、ロードのギアは常用で何速を使ってるか確認しました。
<巡航ギア比>
・ロードバイク(boma ディフィーラ)
50t×17〜18t
→距離換算617〜583cm/回転
・クロスバイク(ライトウェイ シェファードシティ)
48t×18t
→距離換算576cm/回転
・ミニベロ(tern verge P10)
53t×13t
→距離換算595cm/回転
。。。なんということでしょうw使ってるギア比は違えども距離換算すると大体同じレンジで走ってますね。大体一回転あたり500cm後半が自分にとって気持ちよく走れるようです。
ということでブロンプトンも常用をこのあたりに持っていくようにギア比を変更していきたいと思います。
ギアの選定
ギア比を変更するにはフロントのチェーンリングとリアのスプロケットを変更する2つの方法があります。フロントの変更はリアのギア比全てに影響するのに対して、リアの変更は特定の変速に対してギア比を変える効果があります。
ギア比はフロント×リアなので当然ですね。
ブロンプトンでギア比の変更について色々調べてると基本的にはフロントのリングを変えるのが王道っぽいです。これには理由があるようで、ノーマルの6速モデルに入ってるスプロケットは13t-16tの2枚ですが、これが内装3速との兼ね合いでうまい具合に6速を均等に近く配置してるらしいです。上の表を見ても各ギアレンジの一回転辺りの距離がざっくりですが1m間隔で配置されてますね。
これを変えてしまうと、極端にギアが重くなったり、軽くなったりという弊害があるのだとか。もともとが超ワイドレシオなのでギア比の変動は極端ですがねw
何を言いたいかというと、どこを重視すかということです。全体的なギア構成を守りたいのか、特定のギアを自分に合った適切な所に持っていくのか、ですね。
ということで、自分は全体のバランスを変えずに王道のフロントリングの交換から考えてみます。
フロントリングはブロンプトン純正から54t、50t、44t、そしてサードパーティ製の40t(H&H製)に交換するのがメジャーな選択になります。
ブロンプトンの6速モデルには50tが標準でついているので選ぶとしたら44tか40tとなります。
ギア比についてはフロントのリングの歯数分の減った割合で算出できますので、50tから44tは-12%、40tは-20%でギア比が下がります。
算出してみました。
表にするととても分かりやすいですね。比較対象としてverge P10も載っけました。ネットで見る限り人気があるのは40tらしいですね。
表でもわかるように全体的にギアが一つ分軽くなるように設定できます。
しかし、これだと自分の持ってきたいギア比にはならないです。6速だと少し重く、5速だと軽くなっちゃいます。
そこで44tにすると、6速は重いものの5速に関しては1回転あたりの距離が5.71mです。このギア比だと自分の好ましいギア比になるではないですか!
しかし、その他のギアに関しては少しビミョーな感じになってしまいますね。
理想としては
5速-5.71m
4速-5.09m
くらいに持っていきたいのですが、なかなか難しい。。。6速でこれだけ広いレンジをカバーしてるので、何かをとるなら他のところは妥協するしかないですね。
以上からフロントのリングを44tにすることに決定!
パーツの購入
変更箇所が決まったらパーツの購入です。
今回買うのは
・44t純正リング
・チェーン(98コマ用)
・ミッシングリンク用リムーバー
です。44tのフロントリングとチェーンに関してはブロンプトンジャンクションとワイズロードで購入しました。
チェーンは今のを使い回す方法もあったのですが、万が一合わなくて戻したい時に、リングの長さが違うので戻すのが面倒なので新に購入することにします。値段も2,000円強ですしね。しかも純正なので44t用の長さにカットしてあること、ミッシングリンクも付属してるのでそのままポン付けできるのも楽です。
ミッシングリンク用のリムーバーはAmazonで調達しました。バイクハンド製のやつですね。
交換!
交換は非常に簡単です!手順は
1.チェーンを外す
2.フロントのリングを外す
3.新しいリングの取り付け
4.チェーンの取り付け
で完了です。ディレイラーの調整とかもないので簡単ですね!
チェーンはスラムのパワーリンクという取り外しができるものが付いているので、リムーバーで外します。
フロントリングは前側4つ、クランクの裏側にあるナットを六角レンチで外すして、444tのに付け替えます。
クランクを外したら新しく買った44t用の98コマチェーンを取り付けて完了!
チェーンは買ったばかりだとグリスでベトベトしてるので一度しっかり洗浄しましょう!
実走!!
新たに44tブロンプトンが完成したので、早速近所へ試走しにいきました。
感想は、やはり5速が常用で楽に踏めるようになったことがでかいです。また、6速に関しても50tでいう5速と6速の中間くらいのギア比なのですが、常用域でも使えそうな踏み心地だったのが意外でした。ゆっくりペダルを回しても20キロくらいでるので、これはこれで気持ちよく使えそうです。
デメリットといえば、常用域の5速以下に関しては少し軽すぎる感じのギアになってしまったことですかね。それでも4速でクルクル回せば18〜20キロくらいは出せるので許容範囲かな、といった具合です。その代わり全体的にギア比が下がったことで坂に強くなったというメリットもあります。
他に感じたことは、ブロンプトンの内装ギアの抵抗を感じたことです。
同じようなギア比のクロスバイクとミニベロと比較してもペダルが少し重く感じます。クロスバイクはタイヤ系が違うのでなんともというところですが、タイヤ系の近いverge P10と比べても大体ギア1tくらい重いかなーて感じです。
ネットでもブロンプトンの内装は抵抗があると言われてる所以が身をもってわかりましたw
それでも諸々考えると自分にとってこの44t化はやるメリットがあったので良かったです!